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浴衣の色合わせ
ゆかたをはじめとする和装の楽しみのひとつに色のあわせがあります。 古典的なゆかたには、紺地と白地が多く見られますが、これは、暑い日本の夏を快適に過ごすための工夫の表れなのです。 白地のゆかたは昼用で、家の中で着ると真夏でも涼しく過ごせます。 紺地のゆかたの場合、紺色に染めるために使われている「藍」の香りを虫が嫌うことから、虫の多く出る夕方から夜にかけて着用するのが良いとされているのです。
こうした機能的な色のあわせ以外にも、日本には伝統的にかさねの色目というものがあります。かさねの色目とは、平安時代(794年~1192年)から鎌倉・室町時代(1192年~1573年)の貴族の装束の色のことです。植物の花や実や根から「色素」を汲みだして絹などを染めあげた「染織物」の色のことを指します。また、「かさね」を、「重(かさね)」と書くときは、衣の表地と裏地を重ねたときにできる「重層色」を指し、「襲(かさね)」と書くときは、衣を重ね着したときにできる「配合色」を指します。
宮廷に仕える女官たちは、季節の移り変わり、宮廷のおける「ハレ(公け)」と「ケ(平常)」、着る人の年齢や好み、個性などに合わせて、衣服を選ぶセンスや教養が必要とされていました。そして、自然への融和を大切にした平安貴族たちは、衣服の色にも自然の美を積極的に取り入れ、四季折々の自然を模した、日本ならではの美しい色・配色が生み出してきました。
「かさねの色目」は着物に使われる色のあわせですが、ゆかたも夏用の着物なので、夏の重ねの色目がゆかたの色をあわせるときのよい参考になります。夏のかさねの色目のベースはさわやかな青と白です。
代表的なかさねの色目をご紹介しましょう。まず代表的なゆかたは菖蒲(しょうぶ)です。菖蒲は、青(青)・薄青(薄青)・白(白)をベースにした青みの際立つさわやかな色のあわせです。 躑躅(つつじ)や撫子(なでしこ)は、青と白に紅をあわせたものです。クールな爽やかさの中に紅がまざることで華やかさが加えられます。また、牡丹(ぼうたん)という淡蘇芳(白)をベースにした生絹があります。これは非常に上品な色合いです。 更に紫をあわせた杜若(かいつばた)の色目も上品です。淡紫(淡紫)・薄色(薄色)・青(青)・淡青(淡青)・紅をあわせたもので、大人の艶めきを演出できます。 女郎花(をみなべし)も面白い色のあわせのひとつです。これは縦糸が黄色、横糸が青の織物で全体として緑色がかった黄色になります。
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